
琥珀とは
コハク(琥珀) コハク amber
琥珀は、今から数百万年〜数千万年前の木の樹脂・樹液の化石です。植物に起因する唯一の宝石であり、奥深く暖かみの
ある輝きと風合いをもっています。
身に付けていると持つ人の自然の美しさを引き出すといわれます。
手で握ったりして温めることで心により良い効果を放ち、リラックスさせて癒しの効果与えてくれるといわれています。感受性
を豊かにし、心を楽にする温かな癒しの効果があるとされています。
琥珀は、ヨーロッパでは古くからさまざまな伝説をもち、『人魚の涙』また『太陽の石』とも呼ばれ、身を守り幸運を招く石とさ
れています。 北欧では、結婚10年目を琥珀婚という習わしがあり、また、想いを寄せる人に琥珀を贈ると愛が実るとされて
います。
新生代(約6500万年前以降)の第三紀の
松柏科植物 (マツ ,スギ ,ヒノキ など) の樹脂が,地中で化石化したものといわれる。成分は C40H64O4でコハク酸などの樹脂酸を含む非晶質の有機化合物である。
色は黄色ないし褐色で,ときに白あるいは赤みを帯びるものもある。透明ないし半透明で,樹脂光沢を帯びる。摩擦すると静電気を帯びる性質がある。樹脂が固まる前に封じ込められた昆虫や植物が見られることもあり,珍重される。
硬度は 2 〜 2.5 で,耐久性は低いが,美しさと希少性のために古くから宝石として愛好されてきた。比重は 1.03 〜 1.10 のため,濃い塩水には浮く。
主要産地は旧ソ連のバルト海沿岸地区で,産地の鉱山で採掘されたものはピット・アンバー と呼ばれる。バルト海沿岸海底から流出し海水で運ばれてデンマークのユトランド半島,スウェーデン,ノルウェーやイギリスの海岸にまで打ち上げられたものはシー・アンバー と呼ばれる。その他ミャンマー,インド,ルーマニア,ドミニカなどでも産する。
熱すると 150 ℃で軟化し,250 〜 300 ℃で溶解するので,小片材料を加熱圧縮成形した再生コハク (アンブロイド ambroid) が代用品として普及している。ヨーロッパでは,コハクは新石器時代以来,
〈 と呼ばれる交易路を通じて全ヨーロッパに広がった。その一つはドイツ中部を縦断し,ブレンナー峠を越えてアドリア海北部に達し,さらにギリシア,クレタへ至る道であり,もう一つはドイツからブルターニュ,イギリスへ向かう道である。その結果,イギリス,ドイツ,ミュケナイで発見されるコハクのペンダントなどには非常に似通ったものがある。琥珀の道 〉日本では,石川・長野・岐阜・福島・履城・千葉県から産出する。漢代の中国では中心的な軟玉に対し脇役的な小玉として使用され,後代にもほぼ同じ傾向をたどる。日本では縄文時代から用いられたが,古墳時代には棗 (なつめ) 玉や勾玉に加工され,とくに後期に発達した。 7 世紀の奈良県
御坊山古墳 からは重さ約 420g に復元される枕形のコハク製品が発見されており,当時の倭国から中国の隋朝へ大型コハクを貢納したという記録とよく一致している。前 600 年ごろ,コハクの電気を帯びやすい特性を発見したのはタレスであった。コハクをギリシア語で
エレクトロン ^lektron というが,これが電気の語源であることはいうまでもない。
古代の中国人は,虎が死ぬと精魄が地に入り,化してコハクになると考えた。ギリシア神話では,太陽の黄金の二輪車を走らせているうち,誤って軌道を踏みはずし,転落して死んだ
ファエトン の姉妹たち (太陽神ヘリオスの娘たち) が,ファエトンの死を嘆き悲しんでポプラの樹と化し,彼女たちの涙が太陽の光で乾かされ,河底に沈んでコハクになったという。ギリシア人がコハクをエレクトロン (〈太陽の石〉 の意) と呼んだのは,この神話と関係があるかもしれない。
同じような神話には,メレアグロス の死を嘆いて,アルテミスにホロホロチョウに変えられた彼の姉妹たちの涙が,やはりコハクになったというのがある。
また別の伝承では,アポロン がオリュンポス山を追放されてヒュペルボレオイの地へ行ったとき,コハクの涙をこぼしたともいう。さらに北欧神話を見ると,女神フレイヤ が英雄スウィプダグを探しているとき,女神の涙がコハクに変わったというエピソードがある。いずれにせよコハクが涙として表現されているところを見ると,古代人はこれが樹脂だということを早くから知っていたにちがいあるまい。その点では中国人も同様で,<
樹脂土中に千年を経てコハクとなる> などといわれているくらいである。
大プリニウスによれば,<黄コハクが最初は液体状の浸出物だったことは明らかだ。というのは,それが透き通っていて,その中にある種の生きもの,たとえばアリとかハムシとかトカゲとかいった生きものの見えることがあるからだ。これらの生きものが,ねばねばした物質にとらえられ,物質が凝固するとともに,その内部に閉じこめられたのであることは申すまでもない> といっている。
木内石亭の《雲根志》 には,<蟻,蜂多し。蛙等の大虫のものまれなり> などとある。
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